卒業生から、高校生へ。10 株式会社KDDI 牛尾 桜さん

2025.11.28

未来構想デザインコース担当教員の研究室 卒業生からのメッセージです。

牛尾 桜さん

2020年 安田学園 安田女子高等学校 卒業
2020年 九州大学芸術工学部芸術工学科未来構想デザインコース 入学
2024年 九州大学芸術工学部芸術工学科未来構想デザインコース 卒業
2024年 KDDI株式会社 入社

現在のお仕事について教えてください。

現在、KDDI株式会社でSE(システムエンジニア)として働いています。モバイル通信サービスにおけるメールシステムの開発と運用の両方に関わっており、プロジェクトマネージャーとして新たなシステムの設計・開発から、既存サービスのメンテナンス・トラブル対応まで幅広く携わっています。

学生時代について

芸術工学部未来構想デザインコースの一期生として入学し、コロナ禍という制約の中で「自分たちの居場所をつくる」ことに力を注いできました。自主的に発足したペーパーサークルでは、仲間と共に課題設定・企画・編集を行い、未来コース内のコミュニティ形成をリードしました。また、その活動の一環として高校時代から興味のあったディベートに取り組み、ディベートの全国大会に出場するなど、挑戦的な取り組みも行いました。
他にも、「芸工運動会」の開催に関わったり、サークル活動では演出リーダーとして照明チームなどと連携しながら舞台演出を行ったりと、多様な活動に取り組みました。これらの経験は、現在のプロジェクトマネジメント業務にも通じており、関係者の間を取り持つ調整力や、全体を見渡す視点の基礎となっています。

また、未来構想コースでの多くのグループワークや発表経験を通じて、人前で話す力や自ら課題を見つけチームで解決していく力も自然と鍛えられたと感じています。時には「専門がない」と不安に思うこともありましたが、幅広く学び・体験したことで「どこでも戦える力」や「必要な時に学ぶ力」が身についたと実感しています。

受験生に向けてのメッセージ

私はもともとアートやデザインに詳しいわけではなく、技術への関心からこの学部を選びました。進学の決め手となったのは、「技術の人間化」という創立理念に強く共感したことでした。未来構想コースは、未来から逆算して今なすべきことを考える“バックキャスト”的なアプローチができる場所であり、そこに魅力を感じました。
専門性に迷うことがあっても、未来構想で得られる「考え方」や「姿勢」は、どんな分野にも活かせると確信しています。手段(スキル)は後からでも学べますし、必要なときこそ深く身につくものです。自分に合った学び方を模索できるこの学部は、自分の将来に悩むすべての人にとって、価値ある時間になるはずです。
見えにくい力こそが、未来を切り開く鍵になります。ぜひ、肩の力を抜いて、幅広く学び、考え、挑戦してみてください。