古賀 徹

2020.9.23

KOGA Toru

現代哲学の思想研究、
科学技術・環境・家族の倫理学、
デザインの哲学

— 物事の本質を自分なりに捉え、その前提を疑う「哲学」の営みによって、世界や人間はより豊かな姿を現します。それはまた、デザインやアートの営みでもあります。芸術工学部で、哲学しながらデザインしましょう!

私の研究分野は哲学です。哲学とは、われわれがごく当然と思い込んでいる前提をあえて問題化し、その前提を「そもそも」と根底から問い直すことによって、その根底部分を解き明していく「思考の学問」です。
たとえば、昨日のように明日を生きていくことは「ごく当然」と思い込みがちです。しかしながらここで「昨日のように」とはいったいどのようになのか、つまりこれまで自分がどのように生きてきて、これからどのように生きていこうとしているのか、そうした自分の人生の「前提」を問い直すことは滅多にあることではありません。
しかしそうした問い直しは、自分の人生が危機に陥ったときに避けようもなく生じてきます。だから哲学とは、危機に陥った人、昨日のようには明日を生きていくことが難しくなった人のためにあるのです。
 現在の社会も、そしてそこに生きる人間もまた、様々な意味で危機に瀕しているのかもしれません。そうであるならば、いままでの社会や技術のあり方を「そもそも」と根底から問い直し、それでもって「明日を生きていく」ことは、避けては通れないことだといえます。哲学の「そもそも論」は、苦しくとも希望のある試みなのです。


環境倫理学、メディア論、現代思想