伝統工芸を現代と未来に活かすデザイン

2022.3.28

1. 小石原焼「Coccio」プロジェクト

福岡県朝倉郡東峠村に伝わる小石原焼は約350年の歴史があります。この焼物と職人の技術を現代に生かし未来に継承するためのデザインプロジェクトを、学生、デザイナー、職人とともに10年以上続けました。小石原でとれる土と釉薬を使い、古くから伝わるろくろの技術を駆使して現代の食卓のためのメッセージ性のある食器シリーズを発表しました。小石原村の生活、自然、風習、そして現代社会の抱える問題、現代の食、食器の歴史、造形など、徹底的に調査をするなかで、デザインの本質を突き詰めていきました。

2. 八女福島仏壇の技術を使ったプロダクト「JIGU」プロジェクト

福岡県八女市に江戸時代から伝わる伝統工芸である八女福島仏壇の技術を未来に継承するデザインプロジェクトに、職人、プロデューサー、デザイナー、商工会議所と大学のチームで取り組みました。仏壇は生産工程ごとに6つの工房の手でつくられます。そこに使われている80を超えると言われる技術のうち、生地、漆、蒔絵の技術をつかって漆塗りのカトラリーのシリーズをデザインし、ニューヨークで発表しました。現代の生活に用いられるプロダクトに仏壇制作の技術を使うことで継承していこうというプロジェクトです。

教員