古賀 徹

2021.5.10

以下は未来構想デザインコース学生によるインタビューです。
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研究内容について教えてください

哲学の研究をしています。哲学を研究する、とは実際にどういうことをするかというと、過去の哲学者が書いた哲学書を読み、それを踏まえて自分の考えを論理的に表現したり、新たな解釈を追加したりして、それらを論文として発表する、ということをしています。

また、哲学書というのは様々な国で書かれ、多種多様な言語で書かれているのでそれらをできるだけその言語のまま読み、今まで出てきていなかった解釈をする、といったこともします。

先生は未来構想デザインコースをどういったところだと捉えていらっしゃいますか

新しい考え方を培い、これまでにないものを創造し、自分の理想像に基づいて何か新しい枠組みを作ることができる人を育成するところだと考えています。

芸術工学部の学生はすでに準備された枠組みの中でしか物事を考えることができておらず、そしてそういった枠組みから出ようとしていないな、と感じていました。建築がやりたい、文房具の設計がしたいといった人が多いのが良い例ですね。今の時点で、何か学生に文章を書かせても正解やお手本を探すばかりで、新しいものが生まれてこないのです。そういった枠組みを壊していろんなことを考えたり、感じたりして欲しいな、と考えています。そうでないと世の中にあるものの縮小再生産のようなものしか作れないのではないかと思います。

先生の専門分野はそれにどのように関連していますか

哲学は前提を疑い、本当にそれが価値のあるものでメリットがあるものなのかを考える学問なので、前提を壊そうとする考え方が関連しているのではないかと思います。

最後に未来構想デザインコースの学生へのメッセージをお願いします

今ある枠組みや前提を壊すことは自分の信じていたことが揺らいでしまうのでとても不安になってしまいますが、革新的なアイデアを産むためには確実に必要なことなので怖がらずに頑張って欲しいです。優等生はいらないので何か面白いものを作れる人になってください。(笑)

インタビュー・編集:阿南修平、中山弘一、山領早穂(未来構想デザインコース学生)