以下は未来構想デザインコース学生によるインタビューです。
(教員・研究室ホームページはこちら)
子供の頃から、生きているものと生きていないものの違いに関心がありました。そこでロボットの作り方を勉強すればその真理を理解できるのではと思って大学ではロボットの作り方を学びました。大学院ではロボットのソフト面がより重要だと思って人工知能を研究しました。しかしやっぱり「どうして人間が生きているのか」「生きるとはどういうことか」ということについては誰も議論していないし、教科書にも書かれていませんでした。そこで博士課程から生物学に飛び込み、概日リズムの研究を始めました。単純すぎず、複雑すぎないリズムを理解出来なければ、人生も理解できない、と思っています。
物やサービスをどういう風にデザインすれば良いか、というのはつきつめると最適化の問題だと思います。解決は難しいですが、問い自体は比較的簡単なもののように思います。しかしその外側に手つかずの世界があってその世界に1歩踏み出すことが大事だと思います。そこにアートや生命の本質がある気がしています。既存の学問分野は十分リスペクトした上で1歩本質の世界に踏み出すこと、その踏み出し方について考えることが未来構想なのではないでしょうか?
私が生命とはなにかという問いに近づく為にリズムの研究をしている様に、具体的なものと抽象的な世界の間をいっしょにさまよえる人を育てたいと思います。
私の場合は博士課程でリズムの研究に狂ってしまい、どうやらまだ狂っているようです笑。願わくは、そういう事が未来の学生さんにも起きますように。それは今興味ある事の外側の手つかずの世界にあるかもしれませんね。
インタビュー・編集:山田悠介、金依寧、村本りずむ(未来構想デザインコース学生)